妊娠初期 10

赤ちゃんはヒトの形へ。ママがつわりでも栄養は届いています

妊娠初期に気をつけたい感染症

妊娠初期は、とくに感染症に気をつけたい時期。いちばん心配なのが、おなかの赤ちゃんにどう影響するのかということ。どんな感染症でも予防が第一ですが、もしかかってしまったら早期に治療することが最も大切になります。

ママから赤ちゃんに感染する経路

 妊娠・出産・分娩を通して赤ちゃんへ感染することを母子感染といいます。感染には、いくつかの経路があります。

 おなかの中に赤ちゃんがいる状態でママが感染すると、ママが感染しても大した症状はでないのに、ママからおなかの赤ちゃんに感染し、赤ちゃんが重傷化してしまう場合があります。これを「胎内感染」といい、十分な治療が必要です。

 なお、ママへの主な感染経路は、空気中を浮遊している細菌などの病原体を吸い込むことによって感染する「空気感染」、ほかの人のせきやくしゃみによってママ自身が感染してしまう「飛沫感染」、皮膚や粘膜の接触のほか、手すりやドアノブなどの間接的な接触で病原体が粘膜に付着する「接触感染」、注射や輸血などの医療行為を介するケースや外傷による出血がほかの人の粘膜に触れるなどで感染する「血液感染」、セックスによって感染する「性行為感染」があります。

感染症を防ぐために

1.規則正しい生活で体調管理を心がけて
 日ごろから睡眠をしっかりとり、1日3回の食事をとり、規則正しい生活を。体調をととのえておくことは、感染予防の基本です。

2.不用意に人ごみに行かない
 飛沫感染を予防するのに、不必要な人ごみへの外出で不特定多数の人と接触することはできるだけ避けるに越したことはありません。

3.外出後はうがい&手洗いを行う
 うがい&手洗いで感染症を完全に予防することはできませんが、感染しても発症しにくくなる可能性があります。

4.インフルエンザ流行時はうがい、手洗いを励行
 インフルエンザなどが流行しているときは、うがいと手洗い、マスクで予防を。マスクは隙間のないように正しく着用を。

5.食品衛生にも気をつけて
 リステリア菌やトキソプラズマ症、O-157(大腸菌)、ノロウイルスによる感染を防ぐため、食品の衛生管理を心がけ、非加熱の食品は控えましょう。

主な感染症

●カンジダ膣炎
分娩時に産道感染
気をつけたい時期 妊娠8~36週

 妊婦さんの半数以上がなるといわれ、真菌というカビの一種が原因で起こります。普段から膣や口内にもいる常在菌ですが、抵抗力が落ちたときに膣の自浄作用が低下することで膣炎を発症します。外陰部のかゆみや豆腐のかすのようなおりものが増えますが、抗真菌剤の膣座薬で治療すれば簡単に治ります。出産までに治らないと産道感染し、赤ちゃんが鵞口瘡になることがあります。

●水痘(すいとう)
胎内感染、飛沫感染、空気感染
気をつけたい時期 妊娠4~11週、36~39週

 水ぼうそうのこと。水痘・帯状疱疹ウイルスが原因で起こります。顔や全身に出た発疹が水疱になり、発熱することも。妊娠初期に感染すると赤ちゃんは先天性水痘症候群になる可能性があります。また、お産直前に感染すると、生まれた赤ちゃんに感染して、重症化することが多いので、免疫のない妊婦さんは要注意です。

●風疹
胎内感染、飛沫感染
気をつけたい時期 妊娠4~20週

 風疹ウイルスの感染で起こります。体全体に赤い発疹が出ますが、症状があまり出ないことも。妊娠20週までにママが感染すると、赤ちゃんにも高い割合で感染し、先天性風疹症候群という障害をもった赤ちゃんが生まれてくることがあります。初期の血液検査で、ママが持っている抗体の数値を確認し、風疹への免疫を確認できます。

●インフルエンザ
飛沫感染、接触感染
気をつけたい時期 妊娠4~36週

 インフルエンザウイルスが原因で起こります。妊娠中に感染すると症状が悪化しやすいので注意が必要です。感染によっておなかの赤ちゃんの成長や機能に影響することはまずありませんが、最近、妊婦さんがかかると早産率が通常より高くなることがわかってきました。妊婦さんにはワクチンの接種が推奨されていますので、インフルエンザが流行する前に予防接種をし、外出後は手洗い・うがいを心がけましょう。

●りんご病
胎内感染、飛沫感染
気をつけたい時期 妊娠4~36週

 伝染性紅斑といい、パルボウイルスが原因。頬がりんごのように赤くなり、手足に紅斑ができ、発熱や関節痛などの症状が出ます。妊娠中に感染すると、赤ちゃんが胎児水腫になり、流・早産を引き起こす可能性があるので注意が必要です。特別な治療はなく、普通に過ごしてよくなるのを待ちます。ただ、日光にあたったり、入浴などでかゆみが増すことがあります。治まるまでは家で静かに過ごしましょう。

11週に「主な感染症」として「性感染症」についての紹介と予防について書いてあります。あわせて確認しておきましょう。

●リステリア菌
食品からの感染

★どんな病気?
加熱殺菌していないナチュラルチーズ、肉や魚のパテ、生ハム、スモークサーモンなどの食品を介して感染する食中毒菌です。リステリア菌が腸管内から血中へ侵入し、髄膜炎や脳炎、敗血症を発症します。
★治療法は?
ペニシリンやエリスロマイシンなどの抗菌薬が使われます。
★赤ちゃんへの影響は?
赤ちゃんに感染すると、流産や死産、新生児髄膜炎になることがあります。

東京大学大学院医学系研究科 産婦人科学 教授 藤井知行先生

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